■基本ルールその4
●あいまいな表現を避ける
・ミスや混乱を招く可能性が減る
「大きい」「高い」「長い」「安い」「しばらく」
「ときどき」「ゆっくり」「けっこう」「多少」など
の言葉は、受け取る人によってイメージが異なります。
正確さや説得力が求められる文章では。できるだけ
具体的な数字や固有名詞に置き換えましょう。
【A】の【ダメ文】 を見てみましょう。 あなたが浜田さんなら、「遅く」
って、どれくらい遅く? 「増える」って、どれくらい増える?
「多めに」って、どれくらい多め ? と思うのではないでしょうか。
この漠然とした指示では、行動しようにも困ってしまいます。
【修正文】では「15分」「10時15分」「3人」「全部で15席」 など
の言葉を補いました。これくらい具体的な指示であれば、浜田さん
も安心でしょう。ミスや混乱を招く可能性が減るはずです。
【B】の【修正文】のように、「少し」 → 「あと15点」、「会場」 → 「青
空スーパー劇場」などと、具体的な数字や固有名詞に置き換えると、
「伝わる文章」「分かりやすい文章」へと変化します。
読み手に情報やイメージを共有してもらうことも、書き手の役割
のひとつです。 もしも読み手が誤解や勘違いをしたとしたら、それ
は、あいまいな表現を用いた書き手の責任かもしれません。
ミスやトラブルを未然に防ぐためにも、日頃から、できる限り具
体的な言葉を使うクセをつけましょう。
※ 数字や固有名詞で具体的に書く
【A】
【ダメ文】 ●時間や数があいまい
浜田さんへ。 明日の定例会議は、前回より遅く開始します。
また、出席者が増える予定ですので、座席を多めに用意して
ください。
↓ ※ 数字を具体的にしましょう
【修正文】
浜田さんへ。 明日の定例会議は、 前回より15分遅く、
10時15分から開始します。また、出席者が3人増える予定ですので、
座席を全部で15席用意してください。
●時間や数が明確に
【B】
【ダメ文】 ●どのくらいか分からない
① 合格するには、点が少し足りなかった。
② 家から会場までは、けっこう遠い。
③ S社に制作を依頼すると、そこそこ費用がかかる。
④ イベントブースの設営には、かなりの人数が必要だ。
⑤ 締め切りを少し延ばしてもらえませんか。
↓ ※ 数字を具体的に説明する
【修正文】
① 合格するには、 点があと15点足りなかった。
② 家から青空スーパー劇場までは、歩いて15分以上かかる。
③ S社に制作を依頼すると、100万円の費用がかかる。
④ イベントブースの設営には、最低10人は必要だ。
⑤ 締め切りを来週の水曜日(12月5日)まで
延ばしてもらえませんか。
●読み手とイメージが共有できる文に