■早く短く書く Chapter2 その30
● 「~こと」 や 「~もの」に依存しない
・連発するとくどくなりがち
「~こと」を連発した文章をよく見かけます。
「こと」は、さまざまな事柄を名詞化する便利な言葉です。
しかし、 その便利さに甘えてばかりではいけません。
安易に「こと」を連発した文章は、
得てしてくどくなりがちだからです。
【A】~【C】はいずれも、「こと」を
削除・言い換えた文章のほうが、
すっきりと読みやすく感じられます。
もちろん、 「~こと」はひとつの文型ですので、
必要に応じて使う分には構いません。
例えば、【A】であれば、 2つ目の「こと」を残して、
「先生が生徒を指導することで、クラスが結束する」としても、
くどくは感じません。
残した「こと」は、「状態や事柄、程度などを強調する」と
いう役割を果たしています。
注意を喚起したいのは、その必要性を検討もせずに、
ほとんどクセのように「こと」を使っているケースです。
なお、「~こと」と似た性質をもつ言葉に「~もの」があります。
「もの」 は、具体的な物を代用する役割を担っています。
「こと」と同様に、たいへんに使い勝手のいい言葉です。
ところが、あまりに「もの」に頼りすぎると、
内容がぼんやりとしてしまいます。
【D】・【E】は具体性がある【修正文】のほうが、
読む人の理解が深まります。
とくに、物事を具体的に示す必要がある実務文などでは、
安易に「もの」に依存しすぎないよう気をつけましょう。
※「こと」「もの」を減らす
【A】
【ダメ文】
先生が生徒のことを指導することで、
クラスが結束する。
【修正文】
先生が生徒を指導すると、クラスが結束する。
【B】
【ダメ文】
基本を理解することが、
技術の習得には欠かせないことだ。
【修正文】
基本の理解が、技術の習得には
欠かせない。
【C】
【ダメ文】
顧客に不満があるということは、
今後、この企画を推進していくうえでマイナスなことだ。
【修正文】
顧客に不満がある状態は、
今後、この企画を推進していくうえでマイナスだ。
【D】
【ダメ文】
離婚届とは、法律的に離婚を
成立させるためのものである。
【修正文】
離婚届とは、法律的に離婚を
成立させるための書類である。
【E】
【ダメ文】
ペンとは、書くためのものである。
【修正文】
ペンとは、書くための道具である。
※文章がぼんやりしないよう
具体的な言葉に
書き換えましょう