■早く短く書く Chapter3 その45
● 二重否定は避ける
・誤読や混乱を招きやすくなる
賛成しないわけではない。否定の言葉を連続で使う語法を
「二重否定」といいます。「分かりやすさ」が求められる実務文で
二重否定を使うと、誤読や混乱を招きやすくなります。
二重否定とは「否定×否定=肯定」のこと。つまり、二重否定の
文章は、【A】のようにそもそも肯定文で書くことができるのです。
二重否定の場合、「~かもしれない」「~だろう」などの表現を使うと、
肯定の文章にしやすくなります。
もっとも、二重否定を「ダメ文の元凶である!」と断罪するつも
りはありません。
そもそも二重否定には、「完全な肯定」ではない、「やや消極的
な肯定」というニュアンスがあります。それだけに、はっきりと言
いにくいケースや、明言を避けたいケース、あるいは、相手を煙に
巻きたいケースなどで重宝します。
また、【B】のように、あえて肯定を強調する意味で使うことも
あります。
このように、用途の広い二重否定ですが、やはり情報伝達を主目的と
する実務文には向きません。
「何かしらの事情があって、どうしても書き手が責任を回避しなけ
ればならないとき」や「どうしても意見をあいまいにしなければい
けないとき」以外は、できる限り、使用を控えましょう。
※ 二重否定は肯定文にしてシンプルにする
【A】
× 試験に受かる可能性がないわけではない。
○ 試験に受かる可能性もある。
× 契約しないとも限らない。
○ 契約するかもしれない。
× 上司からの評価は、悪いこともない。
○ 上司からの評価は、まあまあ良い。
× 納期をずらせないこともない。
○ 納期をずらせるかもしれない。
× 上司の責任といえなくもない。
○ 上司の責任ともいえる。
※ 「~かもしれない」や「~だろう」などの
肯定文にすると意味が分かりやすいですね
【B】
① 部下を助けないわけにはいかない。
② この教材で合格しない人はいない。
③ 彼にできないわけはない。
↓※ 肯定を強調するために
二重否定を
使うこともあります
● 意図 ① 必ず助ける
② 必ず合格する
③ 必ずできる