■早く短く書く Chapter3 その47
● 呼応表現(こおうひょうげん)を正しく使う
・読む人に負担をかけないのが日本語のエチケット
文中である言葉を使った際に、決まった言葉や表現で受けなけれ
ばいけないケースがあります。これを「呼応表現(こおうひょうげん)」といいます。
呼応が正しくない文章はダメ文です。文章の据わりが悪く、論理
も破綻しているため、読む人に負担を強いることになります。
【A】で使っている、理由を表す接続詞「なぜなら~」は、「~(だ)から」で
受ける必要があります。「結果 + 理由 (原因)」の文章です。
同じく、【B】のように「結果 + 理由 (原因)」の文章には、
「~したのは」を、「~(だ)から」で受ける文型もあります。
「結果 (失敗) + 理由 (見通しが甘かった)」です。この文型は
「事業に失敗した。なぜなら、見通しが甘かったからだ。」という具合に、
「なぜなら、~だから」の文型でも言い換えられます。
【C】のように、テーマを示す「最大の不安は~」の受けに、理由
や原因を示すときに使う「~(だ)から」を組み合わせるのは誤りです。
ここはテーマの内容を受ける「~こと」を使います。
また、この型は「テーマ (夢・目標) + 内容」にも使われます。
「彼の夢は独立起業することです。」という具合です。
【D】のように「~は」を「~にある」で受ける文型もよく使います。
後半の「~」には場所や所在、在処(ありか)、ポイントなどに関連する言葉
が入ります。
【E】のように、「~には」を「~がある」で受ける文型もよく使います。
前半を「~では」としてしまうと違和感が生まれます。
※ 基本的な呼応表現を覚える
【A】
【ダメ文】 ●呼応が正しくない
学生時代に、いろいろな本を読んでおいたほうがいい。 なぜ
なら、社会人になると読書をする時間がほとんどとれなくなる。
↓ ※ 「なぜなら」は「~から」で受けます
【修正文】
学生時代に、いろいろな本を読んでおいたほうがいい。なぜなら、
社会人になると読書をする時間がほとんどとれなくなるからだ。
●論理的な表現になった
【B】
【ダメ文】
事業に失敗したのは、見通しが甘かったのだ。
↓ ※ 「結果+理由」は「~から」で受ける
【修正文】
事業に失敗したのは、見通しが甘かったからだ。
【C】
【ダメ文】
最大の不安は、ユーザーの行動が予測できないからです。
↓ ※ テーマの内容は「~こと」を使う
【修正文】
最大の不安は、ユーザーの行動が予測できないことです。
【D】
【ダメ文】
勧誘のコツは、声のかけ方だ。
↓ ※ 場所やポイントは「~にある」
【修正文】
勧誘のコツは、声のかけ方にある。
【E】
【ダメ文】
登山では、さまざまな危険がある。
↓ ※ 「~には」+「~がある」が正しい形
【修正文】
登山には、さまざまな危険がある。