■正しく書く Chapter3 その53
● 対等な関係にある語句は表現を揃える
・語句の関係が読み手に分かりやすくなる
比較する文章を書くときは、対等の関係にある言葉の表現を揃え
る必要があります。【A】の①~③のうち、いちばん理解しやすいの
は、どの文章でしょうか?
理解しやすいのは③ではないでしょうか。なぜなら「安い 高い」
の比較が明確だからです。しかも、途中に挟んだ逆接の「一方」が、
比較の関係性をより際立たせています。
それぞれの文章を分解して、言葉を比べてみるとよく分かります。
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① 人件費がかからない→安い 人件費がかかる→それなりにする
② 人件費がかからない→安い 人件費がかかる→安くない
③ 人件費がかからない→安い 人件費がかかる→高い
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【B】の【修正文】は、「昨日借りた⇔今日借りた」「書きにくかっ
た⇔書きやすかった」という分かりやすい比較にするほか、逆接の
「が」を挟むことによって、対比の関係性を明確にしました。
【C】では「難しくなく⇔難しい」の対比が紛らわしいため、分か
りやすく「簡単だ⇔難しい」の対比にしました。また、逆接の「一
方で」を挟むことによって、対比の関係性を明確にしました。
【D】は、「持ち家 賃貸物件、賃貸物件持ち家」から「持ち家
→ 賃貸物件、持ち家 →賃貸物件」の順番に変えました。これで読
む人の混乱や誤解を防げるはずです。
※ 比較の関係性を分かりやすくする
【A】
【例文】
① 人件費がかからない製品は安く、
人件費がかかる製品はそれなりにする。
② 人件費がかからない製品は安く、
人件費がかかる製品は安くない。
③ 人件費がかからない製品は安く、
人件費がかかる製品は高い。
●「安い 高い」の比較が明確な③は理解しやすいですね
【B】
【ダメ文】 ●対比が分かりにくい
昨日借りたペンは書きにくく、
今日のはかなり良かった。
【修正文】 ●比較表現を対比させ、逆接の「が」を入れた
昨日借りたペンは書きにくかったが、
今日借りたペンは書きやすかった。
●対比が明確に
【C】
【ダメ文】 ●対比が紛らわしい
1キロ太るのは難しくなく、
1キロ痩せるのは難しい。
【修正文】 ●読みやすい文に
※ 対比をシンプルにし、逆接の「一方」を挟んだ
1キロ太るのは簡単だ。
一方、1キロ痩せるのは難しい。
【D】
【ダメ文】●読み手が混乱する
持ち家は自由に改装ができるが、賃貸物件は自由に改装
できない。また、賃貸物件は資産形成につながらず、持
ち家は資産形成につながる。
【修正文】●分かりやすい文に
持ち家は自由に改装ができるが、賃貸物件は自由に改装
できない。また、持ち家は資産形成につながり、賃貸物
件は資産形成につながらない。
※ 比較する順番を前後で統一