■相手を動かす Chapter5 その88
● 「不を維持する代償」を伝える
・潜在的顧客の背中を押すことができる
商品・サービスの中には、不便・不快・不安・不満・・・ など、人々
の「不」を解消するために生まれたものが多くあります。
例えば、【A】の①高級ワークチェアであれば、長時間イスに座っ
て作業をする人のために生まれた商品です。したがって、買わせる
文章では 「快適に仕事ができる」「疲れない」など商品のベネフィ
ット(購入者が得る恩恵・利益)を訴求するのが王道です。
ただし、ベネフィットを語るだけでは興味をもたれにくいケース
もあります。そういうときは、不を維持すると (姿勢の悪いイスで
長時間座ると)、この先、どのような結果が待ち受けているかを伝
える方法が有効です。
【B】のように、「不を維持する代償」を自覚してもらうことで、潜
在的顧客の背中を押すことができます。中には、こうした文面を目
にして、初めて自分の「不」に気がつく人もいるでしょう。
「不を維持する代償を伝える」とは、現状に警鐘を鳴らすことです。
それだけではありません。警鐘を鳴らすと同時に、商品の価値にも
気づいてもらうというテクニックです。
もちろん、警鐘を鳴らすからには、それなりの根拠がなければい
けません。根拠がない (弱い)と、読む人に「うさん臭い」「納得
できない」とそっぽを向かれかねません。
根拠を書くときには、論理の破綻や飛躍に注意して、「○○は△
△である」のような分かりやすい文章を、丁寧に積み上げていきま
しょう。もちろん、根拠の裏づけを取ることもお忘れなく。
※ 読む人がもつ「不」を自覚させる
【A】 ● どのような「不」から商品・サービスが生まれたか
① 姿勢の悪いイスで長時間座る (不快・不健康) → 高級ワークチェア
② 朝起きるのが苦手 (不快・不得手) → 光目覚まし時計
③ 集客が伸びない (不利益) → 企業向けのSNS運用
④ 緊急時の連絡手段を失う (不安) → モバイルバッテリー
【B】
姿勢が悪いままイスに長時間座ると、腰や首に負担がかかり、慢性的
な痛みや姿勢の悪化につながります。1日 9時間以上座っている人は、
死亡リスクが跳ね上がるという研究結果もあります。
● 「不」を維持するとどのような結果が待ち受けているかを伝える
●「不を維持する代償」の例
・光目覚まし時計:「朝起きるのが遅れる」→ 「朝食を抜く」→「集中力が
低下する」→「仕事や学業のパフォーマンスが落ちる」
・企業向けのSNS運用:・「SNSアカウントがない」→「ユーザーとの接点ができ
ない」→「売上が上がらない」
・「ウェブ広告などの費用がかさむ」→「その割に広告の
効果がない」→「売上が上がらない」
・モバイルバッテリー:「スマートフォンの充電切れを放置」 → 「緊急時の連絡
手段を失う」→「仕事や個人的な重要な連絡を逃す」→「機
会損失やトラブルの可能性が高まる」
★POINT
根拠がないとうさん臭くなるので、
丁寧に論を積み上げましょう