■相手を動かす Chapter5 その96
● 読む人の反応を決める
・読む人の求める言葉や情報が見えてくる
「資格を取る!」と決めた受験生と「資格を取れたらいいなあ」と
いう受験生では、合格する可能性が高いのは前者です。結果を決め
る(ゴール地点を決める)ことで、脳が「どうすれば資格を取るこ
とができるか?」 という方法を具体的に考え始めるからです。
文章を書くときにも、このゴール地点を決める ( =読む人の反応
を決める)という意識がたいへん重要です。
読む人の反応を決めるもうひとつのメリットは、読む人の視点が
得られる点にあります。企画書の場合なら、良し悪しを判断する人
の反応を「この企画を採用しよう!」と決めることで、読む人がど
んな言葉や情報を求めているかが見えてくるのです。
POPの作成で考えてみましょう。
AさんとBさんが商品のPOPを書きました。Aさんは、読む人が
「この商品が欲しい!」と興奮する姿をイメージして文章を書きま
した。一方のBさんは、読む人の反応を決めずに、漠然と「誰かが
買ってくれたらいいなあ」と考えて書きました。
この場合、実際に商品がよく売れるのはAさんのPOPです。な
ぜなら、読む人の反応を決めたAさんは、どうしたらイメージ通り
の反応が得られるか、具体的な方法を考えるからです(右は一例)。
読む人の反応を決めるか、それとも、運任せにするか。どちらを
選ぶかによって、書いた文章の結果に大きな差が生じます。
読む人の反応を決める書き方は、クルマのナビに目的地をセット
するようなもの。 ゴールへたどり着く確実な方法です。
※ 読む人の視点を取り入れる
● ゴールを決めてから文章を書く

● 読む人の反応 (ゴール)の例
【企画書】 → この企画を採用しよう
【提案書】 → この提案を受け入れよう
【商品のチラシ】 → この商品が欲しい
【サービス案内のDM】 → このサービスを利用しよう
【店内のPOP】 → これを買おう
※ 読み手の反応を決めるのはカーナビに目的地を
セットするのと同じです
↓ ※ 具体的な方法を考える
●どういうキャッチコピーを付ければ興味を引くか?
●どういうアプローチで訴求すれば買いたくなるか?
●何を書けば、納得 (共感) してもらえるか?