■相手を動かす Chapter５ その１００
● 不安・恐怖・ベネフィットを伝える
・読み手は「自分事」として関心をもつ
人には自己防衛本能や危機回避能力があります。こうした能力は
言葉に対しても働きます。例えば「○○をすれば便利になります!」
よりも「○○で悩んでいませんか?」という具合に、不安や恐怖に
アプローチした言葉のほうに反応しやすいのです。
とくに、「○○で失敗をしたくない」「○○から抜け出したい」「○
○の問題を解決したい」などの感情をもっているターゲットには、
「自分事」として響きやすいはずです。【A】はその一例です。
不安や恐怖にアプローチする場合、そのキャッチコピーを読んだ
瞬間に、「あっ、自分も似たような不安や恐怖をもっているなあ」
と気づく人もいます。つまり、キャッチコピーによって、意識下に
ある不安や恐怖を掘り起こすこともできるのです。
読み手に「自分事」として関心をもってもらうため、【B】のよう
にターゲットにベネフィット (購入者が得る恩恵・利益)を伝える
方法も、キャッチコピー作りの王道のひとつです。なぜなら、消費
者の関心は、商品の機能ではなく、それを所有 (利用)することで
自分がどんな利益や価値を受け取れるかに向いているからです。
簡単にいえば、「あなたは○○になれます。だから△△してみま
せんか?」と伝えるのが、このベネフィット型の役割です。
読んだ瞬間に、ターゲットの多くが「自分もそうなりたい!」と
思うようなら、そのキャッチコピーはかなり優秀です。
※ 読み手の不安や希望を呼び起こす
【A】
△ 平凡文 高品質な防犯システム
↓ ※ あえて不安や恐怖を煽る表現にする
○ 修正文 あなたの家は今晩も安全ですか?
● ドキッとさせる文に
■ 不安や恐怖にアプローチする例
□ そのスマホに落とし穴が!?
犯人はあなたの個人情報を狙っています
□ その保険、損をしていませんか?
□ 認知症で家族に迷惑をかけたい方は読まなくて結構です
□ それでもまだ効果のない○○ダイエットを続けますか?
□ えっ、私の口臭が気になるって?
【B】
△ 平凡文 効果的な英語学習法
↓ ※ ベネフィットをアピールする
○ 修正文 海外出張で、堂々と英語でプレゼンできる自分に!
● 自分もそうなりたい!と思わせる
■ ベネフィットをアピールする例
□ フォームは変えずに・・・・・・ 飛距離が30ヤード伸びる!
□ あなたのSNSが「稼げる集客ツール」に大変身!
□ 蒸れ知らずで、足元さわやか
□ 「最近イケメンになった?」と同僚に言われた
□ とろけるような舌触りに、
思わず目を閉じてしまう絶品ステーキ!
□ 急な出張でも“スーツケースを持たずに”出発できる
〈シン・身軽な生活〉
□始めてから1週間で、上司が私を信頼するようになった
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※今回をもちまして「文章を上手く書けると収入になる」シリーズは終了します。
